「湿熱(しつねつ)」とは、東洋医学でカラダに余分な湿気と血が組み合わさった状態のこと。
脂っこいものや冷たいものを好む食生活が続くと、消化を担う脾胃が弱り、余分な湿気がカラダに溜まりやすくなります。湿気が長く滞ると、それ自体が熱に変わります。

ちょっと例えが悪いですが、堆肥(たいひ)は長く置いて発酵する途中で熱を発生させますよね。カラダの中でも、湿気によって気の巡りが滞ると、その滞り自体が熱を生み出すと東洋医学では考えます。
熱は上半身や表面に出やすいため、のぼせやニキビなどの吹き出物として現れますが、熱の発生源である脾胃は弱ったまま。カラダを温める力が不足し、内側は冷えていきます。
「暑がりだから冷えとは無縁」と思っていても、実は「隠れ冷え」のサインかもしれません。
次のチェックリストで自分の体調をチェックしてみてください。
こんな症状ありませんか
いくつ当てはまりましたか?これらはすべて、カラダに湿気と熱がこもっているときに出やすいサインです。
湿熱ってどういう状態?
湿熱は「湿邪」と「熱邪」が組み合わさった状態です。
湿邪は、重くてべたつき、停滞しやすい性質を持っています。一方、熱邪は炎のように上に向かい、勢いよく広がる性質を持っています。
この2つが組み合わさることで、湿気の重さと熱の激しさが混ざり合った、独特の不快感が生まれます。暑くてべたつく、だる重くてイライラする。そんな感覚が湿熱の特徴です。
なぜ湿熱になるの?
湿熱の主な原因は、脂っこいものや甘いもの、冷たいものの摂りすぎです。これらは脾胃に負担をかけ、消化機能を弱らせます。
脾胃が弱ると、食べたものをうまく処理できず、余分な湿気として体に溜まります。さらに、湿気が長く停滞することで熱を生み出し、湿熱の状態になります。
現代の生活習慣の中にも、湿熱を招きやすい要因がいくつかあります。
心当たりがある方は、食生活や生活環境を見直す機会かもしれません。
今日からできるセルフケア|ツボ
湿気と熱の両方にアプローチする3つのツボです。息を吐きながらじんわり5秒×3セットを目安に押してみてください。
①陰陵泉(いんりょうせん)|湿を取る
場所:膝の内側、すねの骨の内側に沿って指を上へなぞっていくと、骨に突き当たる手前のくぼみ。
脾の水分代謝を助けて、体にたまった余分な湿気を排出するのを促してくれます。

②曲池(きょくち)|熱を冷ます
場所:肘を曲げたときにできるよ小じわの外側端。
体にこもった熱を冷ます働きがあります。のぼせやニキビが気になるときにおすすめです。

③豊隆(ほうりゅう)|痰湿を取る
場所:すねの外側、膝と外くるぶしを結んだ線の中間あたり。
痰湿を取り除き、気の巡りを助けてくれる代表的なツボ。体の重だるさやベタつきが気になるときに押してみてください。

養生ごはん|スーパーで整える
湿気と熱を取り除く食材を意識的に取り入れてみましょう。
ゴーヤ
苦みがカラダの熱を冷ます働きがあります。ゴーヤチャンプルーなど、夏の定番料理として取り入れやすいです。
とうもろこし
水分代謝を促し、浮腫みや重だるさを取る働きがあります。とうもろこしのひげを乾燥させてお茶にした、コーン茶もおすすめです。
冬瓜・きゅうり
体の余分な熱と水分を排出する働きがあります。
まとめ
湿熱は、体に余分な湿気と熱が組み合わさった状態。にきび・のぼせ・イライラなどのサインとして現れますが、その裏では脾胃が弱り、内側から冷えていることもあります。
「暑がりだから冷えとは無縁」と思っていても、それは思い込みかもしれません。
ツボを押す、ゴーヤやとうもろこしを意識して食べるなど、取り入れやすいものから始めてみてください。
湿気と熱を整えることは、カラダの根本を立て直すことにもつながります。無理せず、少しずつ整えていきましょう。

